「Developers Summit 2014 Summer #natsumi #devsumi」(2014年07月31日)の参加メモ
夏の開催には初参加の↓なイベントに参加してきました
Developers Summit 2014 Summer [Enterprise] #natsumi
当日の資料やまとめなんかは公式の↓を見てもらうとして
以下メモ(個人的感想含む場合あり)
【S-1】クラウド時代の情シスのロールモデルとは? #natsumiS1
- 新野淳一〔Publickey〕/長谷川 秀樹〔東急ハンズ/ハンズラボ〕氏の話
- クラウド時代には情シスだってスタートアップみたいになれるのでは?
- クラウドで維持・運用が「安く」「早く」「簡単」になった
- 日本交通さんのタクシー配車アプリは元々情シスの人が作成
- アプリ経由の売上が40億円!!
- ここでもスシローさんが出てくるとは。やっぱり凄いなー
- 情シスは5人、勘だったものをデータ分析で一般化した
- ハンズラボの事例でPOS端末をHTML5化した
- ここで長谷川さんの登場!
- 情シスはスタートアップになれます。かっちょいいのとは違いますがなれます
- 組織・人を多機能型にしていくには、組織変更や統合などの変化が必要になる
- 言われたことをただやるより、新しいことをやった方が楽しい。
- 楽しいのは凄い重要だと思う
- 「それは我々の仕事ではない」とか言うやつがいる
- ありすぎて困るぐらいの共感!!
- 基本的に話は根性論が多い
- 経営層に提案するときには自信たっぷりで強気に言わないとダメ
- ハッタリだけじゃ当然駄目で、実績を積み上げていかないといけない
- ハッタリと実績の両輪で進んでいかないとダメ
- POSは小売り業では絶対に止まってはいけない仕組み
- Webブラウザは内部にDBを持っているのでこれを利用したらいいのではないか?
- AWSを積極的に利用して、POS用の夜間バッチを行わない
- これだけでもかなりのコストメリットはありそう
- ECサイトはやったことがなかったが前任者から引き継いだ
- 赤字スタートだったが、品揃えを充実させたり他のECサイトに露出したりと施策を行った
- 施策を行っている間はコストをかけているのでまだ赤字
- だけどこの赤字は織り込み済みなのに、赤字の間は会社からは低評価
- 施策が効いてきて面白いように黒字になった
- 黒字になったら会社からは評価されたが組織にいるって難しい
- ハンズは店舗がある地域でしかECの売り上げがない
- 逆にユニクロは全国CMのおかげで店舗のないところでもECの売り上げがある
- 今のところ全国CMを打てるほどの体力はないので店舗のある地域のEC売り上げを上げていく
- オムニチャネルを推進するためにITを手段として活用する
- 部署の名前を「オムニチャネル推進部」にしてから話の通りが良くなった
- 何をしている部署なのか共通言語化してダイアログ出来ることは重要ですよねー
- 機能別組織とかやめたらいい
- 店舗業務の人で社内システムを作った
- これは業務知識があるからあとはプログラムさえ覚えれば出来ると思った
- これなら要件定義の必要がないし、コミュニケーションロスもない
- 元々店舗で使っていた共通言語化出来たもので話せるから
- 一番パフォーマンスに差が出るのはやる気なので、やる気重要!
- パッケージの選定は比較表とか作ってもしょうがない
- よく分からんことは専門の人に聞いて、その人がいいと言ったものを採用してる
- なので、専門性が高い人・専門性が高い会社と付き合っていきたい
- ITコストはもっと極端に下げられると思うが、今は調整しながら新しいこともやっている
- 相変わらず楽しくてわかりやすい話で、時間があっという間に過ぎていきました。イヤー楽しかった!
【A-1】情シス/SIerは本当に「不要」なのだろうか? #natsumiA1
- 吉田パクえ〔co-meeting〕氏の話
- 午前中にあった基調講演の話とバランスをとります
- 具体的には情シスは不要ですって言うなって言われてますw
- なので情シスは必要って方向で話を進めていきたいと思います
- 不確定要素がある部分はキャパシティプランニングが難しい
- アジリティを求めてクラウドへ行くという選択
- クラウドは便利でメリットも多いけどデメリット?弊害はないのか?
- もちろんある。1つは複雑すぎる。料金体系も含めて複雑
- 後は 何とか as a Service がたくさんありすぎる。どれを選択していいのかわからない
- 進化の速度が速すぎる。気が付くと更新されていて付いていくのが難しい
- サプライチェーンが入れ子になる。下のレイヤーを担保することができない
- 情シスがサプライチェーンになれる
- 利用者としてはクラウドを便利に使いたいが、選択肢が多く困る部分もある
- この辺りを上手く情シスが補てんすることが望まれているのではないか?
- 勉強会やいろいろな繋がりを持つのはいいこと
- 参加する地域を変えてみたりすると、視点も変わってさらにいい
- Ask The Speakerにて少しお話をすることが出来ました。ありがとうございました。
【A-2】~Cloud First から Cloud Optimized へ~ .NET on Cloud が描くモダナイゼーション #natsumiA2
- 井上章〔日本マイクロソフト〕氏の話
- とにかくスライドが見やすくて綺麗でした
- Microsoftの昔と今という感じのお話
- CEOが交代になってから変わってきている
- ASP.NET vNext はクラウド最適化、マルチデバイスでの実行、迅速な開発を目指している
- その中でオープンソースでの開発が続けられている
- 現在の .NETはIIS上で動作するためCoreライブラリがWindows依存となる
- vNextではよりプラガブルになるように、この依存部分をどうにかする
- 具体的にはKatana ProjectというServerの用意や、OWINといったインターフェースの用意などを行う
- NuGetは便利です。Monoはもうちょっと互換性を保ってくれると嬉しいなー
- Roslynは知りませんでした。実行時コンパイルなんですねー
- ランタイムのお話。バージョン管理やパッケージ管理などのツールも整備されて今風な環境構築が出来そうです
- VS2014 はVS2013と共存が出来ないので試すのであれば別のPCに入れてください
- AzureにはVS2014がインストールされたイメージがありますよ
- Roslynは聞けば聞くほど楽しみだなーこれ
- デモもスムーズにこなして素敵なプレゼン
- デモで使ったのがGit Bash!!PowerShellじゃないんですね!
- GitHub for WindowsのPowerShellクライアントおすすめ
- Ask The Speakerにて少しお話をすることが出来ました。ありがとうございました。
- その際にRoslynのオーバヘッドの話を聞きましたが、やはり初回起動時には多少時間がかかるとのことでした
【B-3】創業122年の企業と顧客価値にコミットした開発を実現する試みと成果について #natsumiB3
- 鈴木雄介〔グロースエクスパートナーズ〕/和智右桂〔グロースエクスパートナーズ〕/青木光宏〔東京商工リサーチ〕の話
- エンタープライズ向けの顧客価値開発を成功させるには?
- 顧客との関係性が重要である。受託開発だとwin-winの関係にはなりにくい
- 良い関係を作るには、お互いがコミュニケーションを取れることが必要
- そのためには、「プロダクトオーナー」を探さないとダメ
- Steve Jobsのような1人ですべてのことがこなせるプロダクトオーナーは普通いない
- 1人で出来ないのであれば、チームでプロダクトオーナーとして機能するようにしてもらう
- チームだと意思決定が遅くなる傾向があるが、行先のわからない開発を続けるよりはいい
- 今回のプロダクトでは上記のチームがプロダクトオーナーとなってもらった
- 工数は300人月!!
- ウォーターフォールで8割まで完成させてから、残りはテストとカイゼンを行うカイゼンプロセスとしてアジャイル手法を導入
- スクラム「を」やろうとしてもうまくいかない。その外側が大事
- 外側が大事な理由はプロダクトオーナーがスクラムチームの中にいないで遠くにいることが関係してるのかなぁ?
- 顧客価値にコミットすることが大切
- 顧客の感覚を理解することも大切
- 同じものをみて、同じことを感じる
- チームビルディングはできあがるものであって「作る」ものでもない
- 個々人の持つエネルギーの流れを整えることが重要
- Do The Right Thing
- 10年ぐらい前から始まった。外に丸投げするため自社のノウハウがなくなる
- ありがちなパターンにはまっていた
- 変えていかないとダメなので変えようと思った
- 丸投げ体質をやめて、ユーザー側は関係部署を巻き込んで主導する方向へ
- 現場とのコミュニケーションは、透明性のある情報共有
- バックログなどのツールを使い公開した状態で行う
- 開発とはJIRAなどを使い非同期のコミュニケーションを行った
- 空気感はスカイプなどを利用して共有
- そういう活動を通じてプロダクトオーナーとしての組織になった
- 「想い」を維持・成長させることが出来る
- 同じ現場で視点の違う3人の話が聞けたのは貴重だった
- Ask The Speakerにて質問したいことがあったが、次のセッションまでに話が終わらず断念。時間制限とまではいかないが並んでる場合には運営が何とかやりくりしてくれると嬉しいなーと思った
【B-4】LMQでお手軽分散システム開発 #natsumiB4
- 田中義久〔インターネットイニシアティブ〕氏の話
- LMQはErlangで実装されている
- より良い監視システムを作るために開発された
- LMQの特徴として、HTTP REST API やシングル or 冗長構成が可能など
- 時間ベースでメッセージが集約可能な機能は珍しいと思う
- RabbitMQと比較すると、設定が不要だったり配送方式がPull型だったりプロトコルがHTTPだったりする
- Getの時に正規表現でパターンマッチ出来る
- ただし返されるのは最初にマッチした1個のみ
- StatsDへの送信に対応しているので、InfluxDB等に統計情報を集約することが可能となっている
- 一定時間内に特定のキューにputされたメッセージを集約できる
- 集約されたメッセージは1つのメッセージとしてGetすることが可能
- クラスタリングはマスターレスの実装
- 同期についてはキューの操作毎に行われる
- ユースケースとしてプロセス間の連携に使用した場合
- 疎結合なのでどちらのプロセスもいつでも再起動可能
- Producer、Consumerを意識しない実装へ
- バッチ処理のバッファとして利用する場合
- 流れてくるメッセージをまとめて実行可能となる
- メール通知であれば通知の件数を減らすことも出来るようになる
- Desktopへの通知に利用する場合
- 直接LMQとコネクションを張りっぱなしにする必要はないので、proxy越しやNAT越しに通知を受け取れる
- LMQは不勉強で知りませんでしたが、今回の話を聞いて使って見ようと思いました
【B-5】Enterprise TED #natsumiB5
- 高柳謙〔gumi〕/上坂貴志〔ネクストスケープ〕/伊藤直也〔KAIZEN platform〕/倉貫義人〔ソニックガーデン〕/倉林寛至〔ネクスト〕/佐藤聖規〔NTTデータ〕氏の話
- エンタープライズTEDと題して豪華な顔ぶれが並ぶセッション!
- 伊藤直也さんからスタート
- B2CをずっとやってきたのでB2Bのことは詳しくない
- 今B2Bをこういう風にやってますよ、と言うのを話します
- B2C開発はざっくり言うと、実装重視、開発速度重視、ハッカー文化
- こういうやり方はB2Cならではなんじゃないか?
- エンタープライズ向けでは契約があるから難しいのでは?
- KAIZEN platform ではGitHubでのプルリク開発、コードレビュー、テスト自動化、継続的デリバリー、ChatOps、Infrastructure as Code、リモートワーク、Daily Scrum、クラウド等これまでのB2Cと変わらない
- オフィスが狭いと言われたので、最近新しく広い場所へ引っ越したのにみんなリモートワークが好きなのでオフィスに来ないw
- 大事にしていることは、実装の重視、ハッカー思想、非同期に動く、自律的に動く
- 技術的課題の解決は難しくない。頭を使えば大概の問題は解決する
- エネルギーを注ぐところは人と人。チームビルディング、情報共有、プロセスの創造と破壊、価値観の共有など
- グリー時代によくした話で作家と編集の関係じゃなきゃだめ
- みんなで良いものにしていく姿勢が必要
- やってみた感想はB2CだからB2Bだからと言ったことは自分には関係なかった
- KAIZEN のような事例は世界的には珍しくない
- コンシューマライゼーションはハードやソフトだけではなく、プロセスや組織構造まで
- こういう変化は確実に来ている。好む好まざる関係なく
- いつ聞いてもわかりやすくて引き込まれるプレゼンです
- 次は上坂貴志さんのお話がスタート
- 昔話からスタート
- メインフレームだけの時代はよかった。仕事の区分?が明確だった
- Windows95がリリースされてから受難の始まり
- 技術力、知らなければやっていけないことが増えたので、結果としてプログラムの価値が下がった
- ウォーターフォールから脱却するためにXPを試した
- 最初は上手くいっていたように見えるが、だんだんと何のためにやっているのかがわからなくなる
- 例えば、朝会は自分の番に話すことを考えるのに一生懸命になり人の話を聞かなくなる
- ペアプロをやってみれば、工数が倍になっている点を指摘されて言い返せない
- TDDをやってみれば、テストを書く工数やテストを実行する時間などがネックになりテストを書かなくなる
- 手法が生まれた背景・環境を理解せずに手法だけ真似しているから上手くいくわけがない
- 経緯がわからないと納得もできないし他の人に説明するのも難しいですからねー
- アジャイルをやるなら全部アジャイルで
- 手法をつまみ食いすると必ず失敗する
- 理解できなことがあるなら無理してアジャイルにしない
- 次は倉林寛至さんのお話
- ネクストさんOculus Rift使ったコンテンツなんかあったのか!見てみたい
- 緑のもじゃもじゃが見切れてるw
- 緑のもじゃもじゃと違いホームズは低価格戦略
- より良いものをより早く届ける
- ネクストは内製にこだわっていて今は200人ぐらいの規模
- 社内で利用しているツールも適当に選んで増やしてきたので統制が取れていない
- 全貌がわからず、職人技と気合で何とかしてきてたが気合ではなんともならない
- 他チームからの見積もりと自分が出した見積もりに大きな差があった件で絶句
- 開発フローを見直してアジャイル開発を推進
- ルーチンワークを自動化する
- コミュニケーションのカイゼンを行うためツールを統一
- 外部セミナーやアジャイルの進んでいる企業に教えてもらった
- 社内でアジャイルコーチとしていろいろやっていた
- ビジネスをやれと言われ1人になった
- 1人では出来ないから外のパートナーを積極的に使ってみた
- 内製とは比べ物にならないスピードで仕上がってくる衝撃
- それからは新規事業に関しては積極的に外のパートナーを利用した
- パートナーを利用しないと開発力で負けてしまう
- コミュニケーションツールとパートナーを利用すればどこにいても事業が創出できる
- ツールをうまく使って、本当に作りたい世界をつくろう!
- 次は佐藤聖規さんのお話
- エンタープライズでのコミュニティ活動のお話
- 社内で技術スペシャリストと志向者が互いにスキルアップできるように交流するコミュニティを立ち上げた
- 社内なので成功事例だけでなく失敗事例も文書化できないようなことも話せる
- 社内にちらばっている知識の集約や、技術者視点での情報発信、専門家としての意見表明などといった効果もあった
- このような場にいることで自己研鑽、若手を伸ばして導く
- 運営メンバーは公募制
- コミュニティを続けてみて、社内の凄いエンジニア現場を知れた
- 何よりも情熱大事!
- 会社の支援も重要。会議室の提供や飲み物代などは人事部がやってくれている
- ひとりひとりは小さな存在でもコミュニティで強くなれる!
- 社内コミュニティのあり方のお話でとても素晴らしかった
- 楽しくコミュニティで学んでいけるのはいいですよねー
- 最後は倉貫義人さんのお話
- 何気に直接講演されているのを聞くのは初!
- 最初から楽しいプレゼンです
- エンタープライズアジャイルはしがらみがあるアジャイルw
- 雑誌に2020年になくなる職業一覧が載っていて、その中にプログラマがあった
- 書いた人は何もわかってないんじゃないか。ちょっと小一時間説教をしてやりたいw
- プログラマが同じソースコードを書くことはない。昨日と今日同じコードを書いたという人がいるなら、病院に行った方がいいw
- プログラマはルーチンワークではない
- そもそもソフトウェア開発は製造業の分類ではないと思う
- 問題や課題を解決することがソフトウェア開発であると思う
- こうしたナレッジワークは医者や弁護士と同じプロフェッショナルサービス
- またナレッジワークは人数が多ければ解決が早いというわけではない
- なので分業せずに1人1人の力を高める必要がある
- 時間や場所に縛られずに働くことが出来る
- 顧客にダイレクトに価値を届けることが出来る
- セルフマネジメントと信頼関係が必要である
- 総じて小さい会社の方が有利だと思う
- 現場の方が業務にも問題にも詳しい。上司からコマンドコントロール型の指示ではやっていけない
- ナレッジワーカーとしてのソフトウェアエンジニアとは?
- 極端に言えばプログラミングによって問題を解決する職業
- ビジネスの検討から、ソフトウェアの設計、プログラミング、そして運用まですべてに責任を持つ仕事
- それが「納品のない受託開発」である
- 月額定額制で開発と運用を続ける。時間無理するのではなく成果で契約する
- これにより結果的には効率化につながる
- 定額制なのでいつでも仕様変更可能。仕様変更のたびに別途要件定義などの面倒な作業もなし
- ビジネスの成長を支えるためのITであるので、仕様変更を行って正解に近づいているならいいこと
- この手法はWebの新規事業にすごく向いているし事例もたくさんある
- エンジニアがいないところがエンジニアを採用するのは凄く難しい
- ソニックガーデンは自分たちのビジョンを大事にしてくれて経営目線もあり、社外取締役のような存在で作業をしてくれる
- これから先を考えると求められているのは何なのか?
- ゼロからイチを作る仕事?誰かの難しい問題を解決する仕事?幸せの価値も変わっていくと思っている
- ナレッジワーカーを目指しませんか?
- 素晴らしく楽しくてわかりやすいプレゼンだった
- 言っていることも理解できるし共感もできる
- ソニックガーデンの社内の雰囲気とか気になりますなー
以上です。